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フェムト秒パルス計測技術

フェムト秒オートコリレーター(SSANO)はフェムト秒レーザーから発生するパルスの時間幅を計測する装置である。この装置は、スキャニング・オートコリレーターという名称で一般化している。その方が専門家の方には分りやすい名称かもしれない。 SSANO は実験室における計測装置に止まらず、工業用のセンサーとして使用されることを前提にして設計し、仕様も含めターゲットを工業用途としている。その設計思想を実現するために、SSANO には、いくつかのこだわりが内蔵されている。先ず、内部には、いわゆる光軸微動メカと呼ばれる部品は使われていない。干渉計を構成する光学素子は接着剤で固定した。このときの接着技術は光通信部品の製造において使われる接着技術を応用している。また、内部で構成されているマイケルソン干渉計もコリニア型に固定した。光学素子を接着したことと、コリニア干渉計を採用したことにより、 SSANO の光軸調整は従来品と比較して格段に向上した。機会があれば、従来品とSSANOを使い比べていただくと、その差が分かると思う。理化学機器を工業製品へシフトさせる第一歩はこだわりのある割り切りであると考えている。しかし、その割り切りのために、課題も発生した。 SSANO では、製造上どのように光軸を確保しながら光学素子を接着するのか、また、信号処理の上では、コリニア干渉計はSHG強度相関信号を直接検知するには不向きである、などの課題が発生した。この二つの課題の克服こそが光フィジクス研究所の真髄であり、この装置の開発では最も重要なミッションとなった。

さて、先ほどの課題は、光学系を構築するために新たに開発した、 「ホーロー・フレーム工法」(Hollow Frame Method)と呼ぶ手法により、光軸の確保と接着固定を両立させることで解決した。また、コリニア干渉計から得られるフリンジ分解相関波形信号を高速に信号処理するアルゴリズムを開発し、独自のソフトウエアにより強度相関信号を得ることに成功した。その結果、従来にない装置サイズと使いやすさでフェムト秒パルスの計測が可能となった。大切なことは、このような装置にしたいというゴールの姿をイメージして、そのために生じる課題は後から潰していくという、最初に描いた最も望ましい最終的な製品のイメージがぶれない、確固とした物作りの姿勢だと考える。

SSANO の開発で創り出した「ホーロー・フレーム工法」は他の光学系の製造にも応用可能である。この技術は決して表に出ない技術であるが、弊社のコア技術となっている。

 
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